80を過ぎた年寄りは山に捨てろとお殿様は言いました。
ある百姓の男もそれに従い80を過ぎた母親を山に捨てに行きました…
小さかった私の胸に焼きついた一つの話。
仕事からの帰り道
その話をなんだか今日は思い出してた。
人は必ず年をとる。生きているから年をとる。
けれど、それは決して当たり前のことではなくて、
素晴らしいことだと思う。
そうやって年を重ねた人のおかげで、今私はここにいられる。
いつも太陽のように、
にこにこ笑って生きているおじいちゃんやおばあちゃんに会うと
小さなことでイライラして、弱音を吐いてる自分が恥ずかしくなる。
捨てられる為に息子の背におわれて、登る山道、
手に届く小枝をポキポキと折っては捨てる母親を見て息子は
『 さては、捨てた小枝を辿って帰るつもりだな… 』 と考える。
そうして、いよいよ母親を背から降ろしたとき、
『 帰りは道に迷わんでいいように枝を折って捨ててきてあるから、
それを辿って帰ればええ。 』 と母親は言う。
そういう大きな大きな存在が今の私を生かしてくれている。